『イントゥ・ザ・ワイルド』 劇場にて
f0194546_9535027.jpg2007年 アメリカ
原題: INTO THE WILD
監督: ショーン・ペン
原作: ジョン・クラカワー 「荒野へ」
出演: エミール・ハーシュ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ウィリアム・ハート、ジェナ・マローン、キャサリン・キーナー、ヴィンス・ヴォーン、クリステン・スチュワート
系統: ドラマ/青春
公式HP

さめ的この映画のキロク: ★★★★★

あらすじ: 優秀な成績で大学を卒業した22歳の青年クリストファー・マッカンドレスは、
全預金を慈善団体に寄付、全てを捨てて放浪の旅に出る。
ヒッチハイクを繰り返しアメリカを北上、さまざまな出会いや経験を重ね、
ついに最終目的地アラスカへとたどり着く。
極寒の荒野に置き去りにされたバスの中で、
わずかな食料と獲物を頼りに生活を始めるのだが・・・

さめ的この映画のココロ: 1992年、アラスカの荒野で死体となって発見された、
クリストファー・マッカンドレス。
彼の足跡をたどったノンフィクションベストセラー「荒野へ」を映画化した、
俳優でもあるショーン・ペン監督の最新作。

裕福な家庭に育ち、学業成績も申し分なく、将来を有望視されていたクリス。
無事大学卒業することを親への義務とし、それを果たした彼が選んだその後の生き方は、
財産、身分、家族の中の自分の存在すら捨て、自然へと還ることだった。

何が彼をそうさせたのか。
単なる両親への復讐心からだけではない。
何が彼をアラスカへと向かわせたのか。
単なる「物」社会に対する疑問だけでもないはずだ。

おそらく、彼自身の根底にあった究極の欲求。

さめ自身も、対象がまったく違うにしても、
湧き起こる欲求は満たさずにはいられない性質だ。
欲求を満たそうとするときの心の中は、もうそれ以外の何も見えてこない。

彼はあまりにも自然に対する感受性が強かったのだろう。
若さゆえ、その生真面目さゆえ、少しいきすぎてしまった感も否めない。

彼はおそらく、「死」ということなど考えてもいなかったように思う。
ただ大自然の中に身を投じ、人間の根源と向き合い、
計らずともその先に死が待っていたなら、それを受け入れようと思っていたに違いない。

自由を求めるため、放浪の旅に出る。
そう聞けば皆、彼の生き方に共感し、うらやましいと思うのだろう。
彼のようなことまではできないにしても、誰しも彼のような自由な生き方を望んでいたりする。
が、現状にとらわれ、おそらくそれを実現し全うする人間は、ほとんどいない。

志半ばではあったかもしれないが、自分の思うままに生きることのできた彼は、
たとえ死を前にしても、最高に幸せだったのかもしれない。

ただ最後、「孤独が怖い」そう書き残した彼は、両親との再会を想像する。
もしも彼があの状況を生き延びることができていたなら、
彼はあの後どうしただろうか。
それでも放浪を続けただろうか。
それとも家族に会いに行っただろうか。

彼は老人に言った。
「何を逃げているんだ?」
だけども彼自身、家族からは逃げてしまったように思えてならなかった。

ショーン・ペンさん。
ついこないだも書いたばかりだが、監督としてもすごい才能の持ち主だ。
彼の他の作品もゼヒ観てみなければ、と思う。

そして最後に。
こんなにすばらしい映画のレビュで、俳優のどうのこうのを書くのも気がひけるけども、
主演のエミール・ハーシュくん。彼もお気にの一人なのです。

f0194546_19502935.jpg

どことなく、亡くなる前のリヴァー・フェニックスを思わせる。
そして、かなり不本意だけども、若い頃のレオナルド・ディカプリオも。爆
なによりまだまだ若いのに、こういう映画に出演したことがスバラシイ。
今後なるべくリヴァーっぽさが強調されることを願いつつ・・・笑
これから期待大のコです。

賛否両論はあるだろうけども、さめの中では断然キロク★5つ!
本当に学ぶことの多い映画だった。
壮大な自然の美しさと厳しさを、ゼヒともスクリーンで感じてほしい。


← 人気ブログランキング ポチッと応援くださいな☆

← 映画ブログランキング ポチッと応援くださいな☆


[PR]
by samepoooo | 2008-10-23 09:57 | 映画 あ行
<< 『ダブリン上等!』 『ONCE ダブリンの街角で』 >>